まいぶんKANでは、収蔵庫一体型の展示室に
朝日町の遺跡出土品と、
当地の風土に育まれた海の民具・山の民具・農の民具を常設しています。
浜山玉つくり遺跡は、古墳時代中期後半(約1,500年前)の玉作遺跡です。工作用特殊ピット(長方形・隅丸方形の2段掘りの土坑)をもつ竪穴の工房址が2棟発掘されました。古墳時代の翡翠工房の発掘としては日本初の遺跡です。
遺跡は日本海に沿って突き出した舌状の台地上にあり、ここからは海岸をよく見下ろすことができます。浜山の人々は目の前の海岸からヒスイを採取し、玉つくりを行っていました。
見学時間:朝~日没まで(夜間は危険ですのでおやめ下さい)
駐車場:遺跡周辺に専用駐車場あり
アクセス:朝日町浜山地内(国道8号線沿いにある看板を山側に進んで左手。下記の地図でご確認下さい。)
硬いヒスイを分割する際、あらかじめ石の周囲にミゾをつけてから割る技法です。
第一工房址の大きさは後世の掘削もあってはっきりわかりませんが、
約5mの隅丸の正方形に近いものだったと考えられます。
中央には炉跡があり、主柱とされる柱穴があります。
特殊ピットは2ヵ所にありました。
勾玉や管玉の製作に利用された砥石や、
穿孔や切断の際に使われたと考えられる鉄器が見つかっています。
砥石には勾玉のお腹部分を研磨する「内磨き砥石」もあります。
工房からは、完成品が見つからないかわりに、ヒスイの剥片が大量に見つかっています。
主に滑石で作られた切子玉、管玉、臼玉、垂玉など様々な玉類が見つかっています。
製作途中の状態も多くあることから、製作過程の復元ができます。
勾玉の形状も様々です。