町指定文化財に「境A遺跡出土品」を指定しました
町指定文化財に「境A遺跡出土品」を指定
朝日町文化財保護条例第32条の規定により、次のとおり朝日町文化財を指定しました。
指定した文化財
境A遺跡出土品 182点 【有形文化財ー考古資料】
・玉類製作関係:45点
・磨製石斧製作関係:50点
・縄文土器:21点
・土製品:27点
・石器、石製品類:37点
・木製品:2点
指定年月日
令和5年3月22日
所在地
朝日町埋蔵文化財保存活用施設「まいぶんKAN」(朝日町不動堂214番地)
境A遺跡出土品の概要
境A遺跡は、縄文時代中期から晩期を主体とした遺跡であり、北陸自動車道建設に先立ち、昭和59年から60年にかけて大規模な発掘調査が行われた。遺跡の指定範囲は約45,000平方メートルで、そのうち12,000平方メートルが発掘調査範囲となり、住居跡約35棟(縄文時代のものは約34棟)、縄文時代中期から晩期の穴群約1,500個、焼土、川跡、柱穴などの遺構のほか、約10万点にのぼる土器や石器などの遺物が見つかっている。
境A遺跡は境地区の西側にある大谷川右岸周辺の山地から平野部に移り変わる場所に立地し、ヒスイ海岸(境・宮崎海岸)がすぐ目の前にある。ここで海岸の漂石を利用した玉製作や、磨製石斧製作が営まれていた。境A遺跡の特徴は大量に出土したヒスイなどの玉類(大珠、勾玉、丸玉)や、透閃石岩を材料とした磨製石斧である。これらの材料となる原石をはじめ、製作途中の未完成品とその加工道具が大量に見つかったことにより、製作工程を知ることができる。特に玉類や磨製石斧については、自分たちで消費する以上の量が見つかったことから、この場所で製作したものを国内各地のムラに流通させていたと考えられる。
このように、境A遺跡の出土遺物は、縄文時代の「もの」の広域流通や生活を明らかにする上で、大きな意味を持っていることから、平成11年4月に2,432点が国の重要文化財に指定されている。
玉類製作関係(45点)


磨製石斧製作関係(50点)


縄文土器(21点)


土製品(27点)


石器、石製品類(37点)


木製品(2点)

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更新日:2023年08月09日