類従旧例古格

更新日:2023年03月31日

類従旧例古格

町 古文書 昭和50年4月1日指定

朝日町境1561(関の館)

(写真)類従例古格の画像

境関所における取り締まりの方法や形式の先例を、種類ごとに集めて三巻に編集したぶんしょうで、関所の歴史・機能を知るには貴重なものである。中には関所通過の許可手続き、身分・職業による通行証発行者等について細かく記したものもある。

寛文10年(1670)の「通人過者出方等之御定書」では、過書(通行証)の発行や通過の手続きにつき、次のように記している。

  • 新川郡の百姓は郡奉行か十村役人の過書。
  • 御家中役人は御普請奉行の過書。
  • 舟見・横山・泊町の三宿場町の者で、青海町へ一時的にでかける者は、その町の 肝煎 ((きもいり))の過書。
  • 女が乗り物で際は通る際は、境町から選んだ百姓女年寄(村役人相当)に内部を改めさせる。

以上によっても、百姓や女の通過取締りが特に厳重だったことが解る。しかし特例として、元文三年(1738)8月29日、越後の女三人が伊勢参りの帰途、泊町で内一人が男子出産のため、過書の期限が切れ、人数も増えたが、これを先例としないで通過させたとあり、とかく規則ずくめの関所とはいいながら、このようなほほえましい人間模様も記されていて興味深い。

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