阿弥陀如来立像(改観寺)

更新日:2023年03月31日

阿弥陀如来(あみだにょらい)立像(改観寺)

町 彫刻 昭和46年9月14日指定

朝日町宮崎1614-1(改観寺)

阿弥陀如来立像の画像

この改観寺本尊の阿弥陀像は像高66センチメートルの桧造仏である。

藤原様式である納衣をまとうだけで、尊厳さを感じさせる傑作である。

彫法は体部を中心に両脇 矧 ((は))ぎ付け、背面より一部 内刳 ((うちぐ))りしているように見受けられる。 螺髪 ((らはつ))は刻み出しで、優しくて貴族的な相好に三道整然として、印相は阿弥陀の現実的な役割を示す来迎印である。

納衣 ((のうえ))は通肩(つうけん)で、 衣文 ((えもん))は前下半身簡潔にして、刀痕浅く、その技巧はまことに見事である。光背及び蓮台は後世の補作である。

明治44年新寺建立に先立ち、大谷派本願寺より納受したものである。当時の本山仏師森脇 康朝 ((こうちょう))の鑑定書には「伝来定朝作」とあるが、平安の巨匠大仏師 定朝 ((じょうちょう))以後それを思わせる様式の作品が相次いで制作されていることを思えば、この本尊も、その系統の流れをくむ円派系仏師の作とも考えられる。

制作年代は、いよいよ浄土教が最盛期に入ろうとする、藤原末期頃と推定される。

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