板碑(種子板石塔婆)

町 史跡 昭和41年5月25日指定

朝日町笹川(長井家)

 鎌倉時代に入ると勧進聖(かんじんひじり)などの仏教活動が著しくなり、地方の武士や土豪や農民まで教化が及ぶと、それにつれて、本格的な石塔ではないが、簡略形式の塔婆の造立が広く行われるようになった。

 笹川でも鎌倉時代に入ると、漂泊修験者が北野台地の麓に里修験の活動の道場として、今日まで地名の残る、最禅坊なる拠点を設けた。開拓家などの信者が、参道に塔婆を建立した。その初期のものがこの板碑である。

 砂岩の板石の側面を調整し、頭に横の一線を刻み、身にはサンスクリット語(梵字)で「金剛界大日如来」を指す「バン」の種子が刻んである。彫が深くて力強く、鋭利感に優れた薬研彫の梵字は、山城で戦った在地武士団の力強さを感じさせる。身の部分が広いので、造立の趣旨や韻文などは自由に墨書されたものであろう。

 その後も参道での造仏は続き、五輪塔、陽刻五輪塔、種子塔婆などが、室町時代まで祀られ、北野長井家一門の地神とされた。

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